北海道イラストレーターズクラブアルファ

北海道を拠点に活躍するプロのイラストレーターの個性が集結北海道イラストレーターズクラブアルファ

ILLUST GRAND PRISE羽ばたけ!北海道イラスト大賞

第一回「羽ばたけ!北海道イラスト大賞」にご応募いただいた皆さま、ありがとうございました。道内限定ということもあり作品がどのくらい集まるか心配ではありましたが、応募者数48名、作品数56点の作品が集まりました。
今回集まった作品全体の感想としましては、作品への思いやオリジナル性に乏しいものが多いかなと感じました。その分選ばれた作品は審査員の目にメッセージとして伝わりやすかったのではないでしょうか。
若い方達に対して感じるのはもっと色々なものを見て欲しい、感じて欲しい、体験して欲しいということです。イラストレーションは視覚伝達するためのコミュニケーションツールです。人にメッセージを伝えるためには、描く技術だけではなく、描く人間の経験値というのがとても重要となってきます。もっともっと人生を楽しんで、幅広い知識と経験を身につけてください。これからの活躍を期待しております。
最後にゲスト審査員としてご協力いただきました絵本作家のやまだなおと様と大手印刷会社勤務の中谷亜樹子様、それから審査会場を提供していただきました北海道芸術デザイン専門学校様に心よりお礼を申し上げます。

北海道イラストレーターズクラブアルファ 会長 小田啓介

審査結果

金賞

Title:農家の冬

Name:渡邊 花絵さん[個人事業主 36歳]

[使用画材:Adobe Fresco]

副賞
  • 50,000円分の商品券
  • 記念品

銀賞

Title:街灯の夢

Name:森ノサトミさん[フリーター 34歳]

[使用画材:透明水彩・カラー筆ペン]

副賞
  • 10,000円分の商品券
  • 記念品

銅賞

Title:約束

Name:Miiさん[北海道芸術デザイン専門学校 研究生 26歳]

[使用画材:ミリペン・水彩]

副賞
  • 5,000円分の商品券
  • 記念品

ゲスト審査員賞

ゲスト審査員 中谷賞

Title:狸小路 傍「ZAZI」

Name:科ひでとさん[事務 31歳]

[使用画材:ミリペン]

副賞
  • 記念品
ゲスト審査員 やまだなおと賞

Title:心情

Name:高橋 明意さん[北海道芸術デザイン専門学校 イラストレーション専攻2年 19歳]

[使用画材:Clip studio paint]

副賞
  • 記念品

特別賞

Title:帯広「MONK」

Name:科ひでとさん[事務 31歳]

[使用画材:ミリペン・クリップスタジオ]

副賞
  • 記念品

Title:凌霄花

Name:青藍さん[プランナー 20歳]

[使用画材:水彩・その他]

副賞
  • 記念品

Title:SUPER FAKE ART 01

Name:コミカル1号・WOODSさん[印刷業 37歳]

[使用画材:ペン・Photoshop・Illustrator]

副賞
  • 記念品

Title:レトロベーカリー

Name:平松 莉奈さん[北海道教育大学岩見沢校 美術文化専攻 21歳]

[使用画材:Clip Studio Paint Pro]

副賞
  • 記念品

入選者

Mii・かなめあるト。・夢野リリィ・山中・柚花・科ひでと・岩﨑 佳奈美・渡邉 花絵・Ryan・青藍・AoiRu・森ノサトミ・もちとうがらし・たまこんにゃく・わっとこ・鈴木 七海・あいこ・相馬ひなの・佐々木 未歩・祐川 朋嗣・髙橋 明意・tomomi・武藤 遥香・コミカル1号・WOODS・平松 莉奈・松下・吉田光

総評

審査委員長 佐藤正人

第1回羽ばたけ!北海道イラスト大賞で受賞された皆様、おめでとうございます。
今回作品を審査して感じたことは、若い人達のエネルギーや時代性に触れる事が出来ました。荒削りながら魅力のあるもの、作品に向き合う熱意、技術的に優れているものなどなど。金銀銅を受賞された作品はその中でも何か輝いていた作品だったでしょう。ただ全体を通しては見ていてワクワクしたり人の気持ちに何か感じさせるような作品が少なかったのは残念で、その人なりの個性や特徴が弱く類似性を感じ作品の傾向が偏りつつある事を感じました。これは今の時代性かもしれません。でも若い人達のパワーや可能性を感じることも出来ましたので、これからの皆さんの益々の飛躍を期待したいです。これからも頑張ってください。

大西洋

審査では、全ての作品を見渡します。その際に一つ一つの画面からメッセージが飛び込みます。楽しさ、悲しさ、美しさ、苦しさ、怒りなど何でも良いのですが、今回は、苦しい〜と叫んでる作品が多かったように感じました。もっと他の感覚を伝える作品も見たかったです。
あと、デジタルの人は出力に責任を持ちましょう。モニターと出力の差異をもう少し理解しておく必要があります。モニターでは、良くても出力でダメでは作品が勿体無いです。
同じ作品を紙を変えたり、色調整をしてみてください。また、審査で見ることができたら嬉しいです。

ゴトウマキエ

幅広い作品が集まり、どの作品もその色があり選ぶのに迷ってしまいました。その中でも一際我が道を突き進んだものが入選したように感じています。今から展示が楽しみです。ありがとうございました。

渋谷裕二

応募していただいた作品を観させていただいて、初めに感じたのは「新しさ」でした。「今の人たちはこう言うイラストを描くんだ!」「こう言うイラストが好きなんだね」が第一印象でした。
ただ、残念だったのは「どこかで見たなぁ」と思うイラストも多数あったことです。応募してくれた方が全員プロのイラストレーターを目指してはいないとは思いますが、イラストレーターに限らず、「個性やオリジナリティ」を大切にしてほしいと思います。クリエイティブな仕事をしたいと思っていればなおさらです。
世の中には「個性やオリジナリティ」を「人と違えばいい!」と考えている人もいるようですが、「間違ってます。」何が違うかは各自で考えてください。僕も40年それを考えながらデザインの仕事をしています。

たかしまゆきなお

どの作品も熱意がこもった作品でした。デジタル表現に秀でたもの、アナログ表現に秀でたもの、正直比べるのは大変でした。そうなってきた時に「作者は作品を客観的に見れているか?」「作品に向き合ってきた時間は豊かなものだったか?」と思いを巡らせながら、選ばさせていただきました。目立ったところでいうと、コミックイラストに寄せた作品は人体のフォルムがきちんと描けていないと、そこが弱点になります。また最近の流行に乗った作品も多く見られたのですが、良く描けていても「どこかで見たような」になってしまうと、審査時の印象が弱くなります。新しい表現や人と違うことをする勇気で、これからの人たちには、もっと冒険してほしいと願います。この度は、受賞者の皆さま本当におめでとうございます。選にもれた皆さまも、悔しいと思いますが、これをきっかけに、またさらなる挑戦を続けてください。

堀じゅん子

昨年度の「イララ大賞」から一新、「羽ばたけ!北海道イラスト大賞」としてのスタート、応募作品にはデジタル作品、アナログ作品と、それぞれの皆さんの表現を見ることができました。AIの時代を迎え、タッチや作風の模倣はますます無意味になってきています。時代を取り巻く環境や社会にもまなざしを向け、作家自身の表現を模索する試みが感じられる作品が、印象に残りました。

ゲスト審査員

中谷亜樹子

テーマが自由であるということは、その描くモチーフに対しての溢れんばかりの「愛=こだわり」をもっと見せて欲しかったというのが率直な感想です。
最近は、画材(ソフト)の進化により、デッサンを死に物狂いで習得しなくても、パースや精密表現の精度はあるレベルまで表現をすることは可能で、その結果、その技術力の差はあまり目に見えなくなりました。そうなると、その描くことへの「愛=こだわり」「完成度への執着心」が強い人が、より輝きを増すことになります。
入選された方の作品は、そういう想いが強く作品から感じられたところが評価されたのではないかと感じます。
絵を描くのが大好きであるという気持ちを忘れずに、自分にしか表せない世界観をこれからも発展させていってもらいたいと思います。

やまだなおと

この度はゲスト審査員として参加させていただきありがとうございました。僕自身も初めての経験だったので、貴重な機会をいただけてすごく勉強になりました。
そして受賞、入選されたみなさんおめでとうございます!
選ばれた作品はどれも見た人をイラストの前により長く立ち止まらせてくれる魅力のある作品だったと思います。ただ今回惜しくも受賞を逃した作品の中にも個性が光るイラストがいくつもあり、審査するのがとっても難しかったです。どのイラストも素敵でした!みなさん天才!
ぜひこれからも楽しくイラストを描き続けて広い世界にどんどん羽ばたいていただきたいです。一緒に頑張りましょう!

審査風景

展示会

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